2007年8月8日水曜日

大学とスポーツの関係


「優秀な大学はスポーツも強い」 と言われますが、本当でしょうか。確かにUCLAのようにスポーツの強い大学は、アカデミックな面でも優れている大学があります。逆に、アイビーリーグの大学やMITCaltech のように、名門大学であってもスポーツは???という学校も数多くあります。

「スポーツが強い大学には優秀な大学多い」と言う表現の方が適切かもしれません。各州を代表する州立総合大学には、大学スポーツの世界でも名門と言われている大学が多いのは事実です。MichiganTexasOhio StatePenn State などが代表例として挙げられるでしょう。

大学とスポーツの関係で注目すべき点は、「大学スポーツの分野で好成績を収めると、大学の質が向上する」という点です。例えば、2006年春の男子バスケットボールの決勝トーナメントで、George Mason という小さな私立大学がベスト4に進出する大活躍をしました。その結果、
George Mason へ出願する学生数が急増し、新入生の学力レベルが上がりました。また、2007年夏の時点で2大大学スポーツであるフットボールとバスケットボールの両方で全米チャンピオンとなったUniversity of Florida では、応募者数が15%増で、全米平均の約2倍の伸びとなり、新入生の平均GPA も3.99 と、超難関私立大学並みの競争率となっています。

スポーツが大学にもたらすもう一つの重要な点は、スポーツで上げた収益が、大学の施設等に使われるという点です。先ほど例に挙げた
University of Florida の場合、アスレチック部門は大学の予算を一切使わずに独立採算で運営されており、昨年度は約390万ドルの利益を上げました。この利益の一部は、現在University of Florida が建設中の「遺伝子と癌の研究センター」などの、大学の施設拡充に利用されています。大学運営において、スポーツは実は非常に重要な役割を担っているのです。