日本とアメリカの大学の学生の選び方は大きく異なりますが、最も大きな違いのひとつが、学生の学力の評価方法です。日本の大学は、今(大学受験時)学力が高い学生を選びます。これに対して、アメリカの大学は、将来伸びる学生、すなわちポテンシャルの高い学生を高く評価します。学生のポテンシャルを評価する方法として、SATのスコアが有効であると考えられてきました。そのため、各大学はアドミッションの際にSATのスコアを要求してきたのです。ところが、2000年以降、SATの点数と学生の将来性の相関関係が疑問視されるようになってきました。実際に、多くの大学でSATの点数と、在学中の成績の相関関係を調べています。そして、SATが学生の将来性を評価するツールとして不十分であるという調査結果が数多く発表されました。
これらの調査結果を受けて、アドミッションの際にテストスコアを要求しない大学が増えてきました。当初は中堅の大学が中心でしたが、この流れは徐々にエリート大学にも波及しはじめ、全米でもトップレベルの大学の中にも、SATを必須項目からはずす動きがでてきました。以下は、SATを必須項目からはずしたエリート大学の例です。
- Smith College, MA
- Pitzer College, CA
- Wake Forest University, NC
- Bowdoin College, ME
- New York University, NY
2点目は、Subject Testは、クラスで1年間学んできた教科のテストを5月または6月に受けることです。ハイスクールで学んだ記憶が薄れる前にテストを受けることで、より高得点が期待できます。UCの受験にSAT Subject Testのスコア提出が2011年のアドミッション(2012年入学の学生)から不要になるため、Subject Testの受験は不要と考える学生もいますが、UC以外の大学を受ける際にSubject Testのスコアが役立つ場合があるので、受けておいて損はありません。
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